「新作発表」 籃胎蒔絵香合です。
この度、籃胎素地に感動された裏千家の先生から、ご注文頂いていた香合が完成しました。竹ひごに漆を塗って、それを一本一本編んで作る香合は貴重なものと高く評価して下さり、伝統工芸展の作品と同じ手間暇をかけて作らせて頂きました。
竹ひごに4回飴色の漆を塗って木型に編みつけ、麻紐を巻いてから更に竹ヒゴを編む。もちろん間の一回一回の工程に漆を塗り重ねて、より強固な素地に仕上げます。
蓋の表には、銀粉を全面に蒔き詰めて、梨子地漆を何回も重ね塗りします。これにより、金よりも落ち着きのある上品な塗面に仕上がりました。
最後は、作家オリジナルの模様を、お茶時の邪魔にならないように加飾しました。納品させて頂いた時に、先生が感動され喜んで下さいました。この時ほど作者にとって嬉しい瞬間はありません。これからも、さらに努力して、良い作品を作りたいと思います。
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