第63回伝統工芸四国展|乾漆存清八角箱「三兄妹」磯井如真賞
第63回伝統工芸四国展
乾漆存清八角箱「三兄妹」磯井如真賞
この度、第63回伝統工芸四国展に出品し乾漆存清八角箱「三兄妹」が、最高賞の磯井如真賞を受賞しました。
乾漆とは、麻布を7枚ほど貼り合わせて器を成形する技法で、存清とは、漆で描いた絵や模様の輪郭や細部に彫刻して金粉などを入れる技法です。
今回の作品は、蜻蛉シリーズの中でも、作者自身の3人の子どもがテーマで、3匹の赤トンボが、水辺を悠々と舞う姿を意匠とした作品です。
作品全体は、2色の水色漆を刷毛で塗り、松の葉を束にした特殊な櫛で塗り面を引掻き、凹凸を作り、白い漆を埋め込み、平滑に研ぎ出して、水辺を表現しています。赤とんぼ(コノシメトンボ)は、本体は赤色漆に金蒔絵。羽は透き漆を薄く塗って、透明感を出して表現しています。
心を込めて制作した作品を、高く評価して頂き、感無量です。